激闘!忍法帳〜犬神家の陰謀 2
野々宮家は武田家の猛攻をうけ滅亡。援軍を送った影清は行方知れずとなった。
捜索は続けられるも手掛かりもなく一週間がたった。が、影清が生きていたとの報告が入り、胸をなでおろす松夜。
そして、親族全員がが揃ったところで犬神左平の遺言書が開示されることとなった。
ところが影清は戦で顔に怪我を負い頭巾を被っていた。彼は果たして本当の影清なのか・・・頭巾を取り、顔を見せ疑惑を収めようとする松夜と影清。
形なりにも皆が納得し、遺言書が読み上げられる。
■犬神家の全財産、ならびに家督相続件を野々宮珠夜に譲る■
“但し、珠夜が放棄する場合、その権利は赤沼菊乃に譲られ、次期当主は赤沼菊乃の一子、赤沼静馬に与えるものとする”
追伸『私の愛する娘達、そして可愛い孫達へ。お前達の腹の中は丸見えだ。誰がお前達に財産と家督を譲るものか。ははっ、バ〜カバ〜カ、ざまぁみろ』
声を荒げる梅夜、『うそです。その遺言書は偽物です。誰かが犬神家を乗っ取る為に書いたお芝居の筋書き!・・・いえ、確かに父上の字だ』
しかし犬神家三姉妹はうろたえるどころか、
『その遺言書はもはや何の意味もありません。野々宮家は武田によって攻め滅ぼされ、珠夜は死んだのです。そして菊乃も静馬ももうこの世にはおりませんから』と
金田一に言い放ち、『次期当主は我々のやり方で決めますのでどうぞお引き取りを!』と場をあとにしてしまった。
この一連の騒動、珠夜がカギを握っていると睨んだ金田一。
『大蛇丸が武田側と竹夜に近づき、綱手も梅夜に接近!それと遺言書の中に記された赤沼菊乃の事は元家来の猿蔵に聞くと良い』と自来也から報告を受ける。
猿蔵の告白
『教えてくれ猿蔵。何故こんな事になるのだ!』・・・その夢でようやく意識を回復した猿蔵。そして金田一から犬神左平の遺言書を見せられる。
“野々宮珠夜を犬神家次期当主に”と記されていることに対し、驚く猿蔵と珠夜。『これはまことの事ですか?』『私が何故…』
『聞かせてもらえますね?元武田の忍び頭・猿飛佐助さん…』
『私はあるお方につかえておりました』 『赤沼菊乃』 『そう、菊乃姫様は当時武田家の姫であらせられた…』
当時から犬神家と武田家は争いが絶えず、いつ大戦になってもおかしくない時だった。
そんな時、あろうことか菊乃姫様は犬神左平と不義密通を・・・、しかし菊乃姫の覚悟は固く、この猿蔵もお供いたしました。
生活はどん底でしたが、人として生きて行くには十分でした。あの日までは・・・。
菊乃姫が待望のお子を出産した、男の子には静馬、女の子は珠夜と名づけられた。しかし、時同じくして犬神三姉妹にも子供が生まれた。
当然、左平様は静馬様に家督を譲られる、それをあの三姉妹が黙って見ているものか。
そして、私はとんでもない事を・・・、静馬様を守ってくれと頼まれた私は、静馬様と犬神松夜の子影清を取り替えてしまったのです。
案の定、静馬様を亡き者にしようと我らの手から赤子を奪い、松夜は笑いながら谷へ投げ捨ててしまった…。
それに絶望した菊乃様は犬神家を呪い、私をなじ、自ら谷へ飛び降りたのです。
その菊乃様が生きてらした…?
影清を宿敵の子と思い犬神家に復讐しようとしている。
申し訳ございません!申し訳ございません! 犬神影清こそ赤沼静馬だったという事か。松夜は自分の子が静馬と入れ変わった事を知らないでいるのか。 辛いか?思い人が実の兄弟だったわけだからな。
なら復讐しろ。犬神家の当主となって全て壊しちまえ。
そこへ小夜に扮した綱手が『犬神家にいる偽の犬神影清がの正体を暴くには珠夜の力が必要なので来て欲しい』と頼みにくる。
色仕掛けに負け犬神家へ向かう彼らの前に、武田忍軍の鎌之助と才蔵が『珠夜をよこせとやってくる』…が、今の自来也には聞く耳も持たない。
簡単にノックアウトし、珠夜と小夜を連れ犬神家に向かう。
日和見的な大蛇丸が忍び込んだ地下牢には、武田に捕らわれた影清(静馬)がいた。竹夜側に付いた方が得策だと踏んだ大蛇丸だったが、
ミステリス忍法ガン見をガン見返しで返され裏切りを追求される…が、『自分は犬神家に忍び込み遺言書の内容を手にいれた』と菊乃たちに写しを見せる。
そこに書かれていたのは左平の菊乃たち親子に対する継承権の言葉であった。菊乃は犬神家を滅ぼす事を決意。影清にその様を間近で見せてやると言い放つ。
そこへ猿蔵が…、しかし静馬を守れなかった彼を菊乃は許そうとはせず、才蔵に斬るよう命じる。
そして武田軍が犬神家に迫るその時、犬神家では珠夜が生きていた事が知らされる。松夜と竹夜の間を画策に走る堀田弾正の姿がそこにあった。
竹夜 『何、影智が珠夜を城に連れて来た?』 弾正 『珠夜を使い影清様が本物かどうか確かめると』 梅夜 『珠夜は本当に生きていたか、でかした影智』
影智 『さぁ珠夜様この者は本物の影清ですか?』
影武 『影清を追い落とし己が当主の座につくつもりか』
珠夜 『・・・この方は影清様に間違いありません!』
梅夜 『嘘だ!顔をみよ。そうすれば』珠夜 『本物です』
珠夜 『私は犬神家当主である。松夜、竹夜、梅夜、弾正を牢屋にいれなさい。我が母を殺した罪じゃ!』
しかし、力及ばず珠夜は松夜らに牢に入れてしまう。
小夜が綱手の扮装と分かりイジケていた自来也だが、小太郎から猿蔵が斬られたとの知らせを受け脱出。
急ぎ猿蔵の元へ向かうと…『墓までもっていこうとしたが、そうはいかなかった』と後悔する猿蔵に金田一が
一言。『生きる過程、死ぬまでの過程が大事なのでは?死ぬその一瞬まで何をするかが大切です』と説く。
『貴方には責任がある。そう簡単には死なせねぇぞ』自来也の言葉と共に一同が其々の思いでお仕置きに挑む。

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写真提供:久保田雅大
文責:美月舞鈴

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